ダウンタイムを優しくケアするには?美容医療施術後に頼れるアイテム

美容医療がぐっと身近になった今、そろそろ何か始めてみたい、気になるところをケアしたいと考える40代が増えてきました。ただ、実際に施術を受けたあとのスキンケアも気になるのも事実。「これっていつものスキンケアで大丈夫?」「何に気をつければいいの?」と、不安になることもありますよね。
そんな“ダウンタイム迷子”の私たちのために、皮膚科医の友利新先生が施術後の肌とどう向き合えばいいのかを教えてくれました。ダウンタイム中こそ“守りの美容”が大切。美容施術の効果をしっかり引き出すためのヒントがきっと見つかります!
▼あわせて読みたい
友利新先生が伝授!メイク前に仕込む「ゆらがない肌の土台」が大切です
教えてくれたのは・・・

友利 新 先生(医師/内科・皮膚科医)
現在都内2ヵ所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求。美容誌のベストコスメ審査員を歴任。美と健康に関する著書も多数。YouTubeチャンネル『友利新 / 医師「内科・皮膚科」』 の登録者は150万人以上。
施術後の肌は“守るケア”が基本!アクティブなスキンケアはNG
――美容施術後のスキンケアについて、まず気をつけるべきことは?
美容医療を受けたあと、ついやってしまいがちなのが“いつも通り”のスキンケア。でも実はそれが、肌トラブルの原因になることも少なくありません。特に施術直後のダウンタイム中は、肌がとてもデリケートな状態になっているので、思っている以上に“守るケア”が大切なのです。
美容医療は、肌を一度“傷つけて”再生力を引き出す治療。だからこそ、刺激を避け、肌の回復をサポートするケアが必要です。施術内容や、その施術で使用したマシーンの出力、肌の状態によってダウンタイムのケアは異なってくるので、基本的には主治医に相談するのがベスト。
とはいえ、スキンケアに迷ったときに判断の軸にしてほしいのは、施術で「 肌表面に傷をつける治療をしたのか」「肌の奥を傷つける施術をしたのか」どうか。例えばたるみ治療に効果的なハイフやRF(高周波)は皮下組織に働きかける施術で、肌の表面に傷はつけていないので、いつものスキンケアアイテムを使うことは可能です。ただ、ピーリングなどの肌に負担をかけるようなスペシャルケアはNG。
一方でダーマペンやフラクショナルレーザーのような肌に微細な穴を開けるような施術をした際は、不用意に化粧品を重ねるのは、医師として非常に怖いと感じます。普段使っているアイテムであっても、浸透性が高くなった肌には刺激になることがあるため、クリニックではこのアイテムだけを使ってくださいと明確に指示を出すこともあります。場合によっては“薬を塗って保護してください”といった指導も行います。
基本は「刺激しない」「重ねない」「保湿に特化する」。この3つが鉄則です。たとえば普段のケアが化粧水→美容液→乳液→クリームというフルコースだとしたら、施術後は“クリーム1本で済ませる”くらい、シンプルに引き算したいところ。炎症が起きている肌にとっては、それくらいがちょうどいいんです。大事なのは“水分を入れて、油分でフタをする”という保湿の基本。この保湿をしっかりしてあげることが、回復を早め、トラブルを防ぐポイントになります。
――いつものスキンケアに戻すタイミングは?
ダウンタイムと呼ばれる期間は、だいたい1週間から10日程度。そこを過ぎて肌が落ち着いてきたら、再生や美白、エイジングケアなどの“ブースト系アイテム”を徐々に取り入れていくといいでしょう。ただし、いきなり全部戻すのではなく、肌の様子を見ながら段階的に戻していくのが理想です。スペシャルな施術を受けたあとは、スペシャルじゃないシンプルなケアが正解。まずは“守ること”を意識して、肌本来の力を育ててあげてください。
友利先生おすすめ!ダウンタイム中のスキンケアに優しいアイテム4選
ふわもこ泡で、摩擦ゼロ。施術直後の敏感肌もやさしく包む守りの「洗顔料」
HDウォッシングフォーム 150mL/1,320円(税込・編集部調べ)(カルテHD)

美容施術後の肌は、とにかく“こすらないこと”が鉄則。そんな時に頼れるのが、泡立て不要で使えるカルテHDのウォッシングフォーム。ワンプッシュで出てくるふんわり濃密な泡が、摩擦レスでやさしく肌を洗い上げるから、敏感肌に傾いた肌にも安心。しかも、弱酸性&刺激の少ない洗浄成分で、つっぱり感ゼロのやさしい洗い心地を実現。グリチルリチン酸ジカリウム(肌あれ防止有効成分)も配合されており、洗いながら肌のバリア機能を守ってくれるのもポイントです。皮膚科医監修で、信頼性も◎。“守る洗顔”を叶える1本として、ダウンタイム中のスキンケアのスタートにぴったりです。
厳選した6種の成分を配合。肌にやさしく、でもしっかりと潤いをチャージする守りの「化粧水」
AD コントロール ローション 120mL/3,850円(税込)(アクセーヌ)

美容施術のあとは、ほんの少しの刺激にも肌が反応しやすくなるもの。そんな“ゆらぎやすい肌”にこそ選びたいのが、アクセーヌのAD コントロール ローション。厳選した6種の成分のみ配合。肌にやさしいつけ心地の超低刺激処方で、バリア機能が乱れた肌にも刺激を感じさせにくい設計。乾燥や不調にゆれる肌を、静かに整えながら、しっかり潤してくれます。しっとりするのにべたつかず、後肌はすべすべ。シンプルケアの土台としても最適です。ダウンタイム中の肌が「これなら受け入れてくれる」と思える、“守りのベース化粧水”。不安定な時期のスキンケアファーストステップにぜひ。
施術後の“ゆらぎ肌”を包み込みながら修復をサポート 「鎮静×保護バーム」
シカプラスト リペアクリーム B5+ 40mL/3,190円(税込)(ラ ロッシュ ポゼ)

美容施術後の肌は、赤み・乾燥・ひりつきといったトラブルが起きやすく、まさに“守りのケア”が必要なタイミング。そんな肌をやさしく包み込みながら、修復をサポートしてくれるのがこの一本。フランスでは医師が処方する“治療用スキンケア”としても知られる本品は、皮膚科医も推奨する「鎮静×保護」バーム。日本人の敏感肌を考えて設計されており、低刺激処方&敏感肌対応の安心感も◎。さらに、独自のダーマCICAテクノロジーにより、肌ダメージをスピーディにケア。赤みや乾燥が気になるときはもちろん、「今日はクリーム1本で済ませたい」そんな日のシンプルケアにもぴったりです。ダウンタイム中の“やってはいけないスキンケア”を避けながら、必要なケアはしっかりと。それを叶えるのが、このシカバームなのです。
ダウンタイム中でも安心して使える!トーンアップも叶える「ノンケミカルスキンケアUV」
UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ+ 30mL/3,960円(税込)(ラ ロッシュ ポゼ)

敏感な肌でも使えるように開発された、敏感肌対応のUVケアNo.1。皮膚科医の協力のもとテストされており、アジア人の繊細な肌でも安心して使える処方です。ニキビのもとになりにくい処方で、花粉やPM2.5などの微粒子汚れからも肌を物理的にブロックしてくれます。SPF50+/PA++++と国内最高レベルの紫外線カット力で、シミやくすみのリスクをしっかり予防。ほんのりピンクのローズカラーが光をきれいに反射し、自然にくすみを飛ばして透明感ある肌に。肌に負担をかけず、まるでスキンケアの延長で“やさしいファンデの代わり”としても使え、メイクがしづらいダウンタイム中にも頼れる1本です。
美容施術後のダウンタイム中の紫外線対策、マスクや日焼け止めを正しく使って肌を守りましょう
美容医療の施術直後は、紫外線を避けるのが鉄則。でも「日焼け止めは塗ってもいいの?」「マスクすると逆にこすれしまわない?」と、守りのケアに迷う人も多いはずです。傷ついた肌はとてもデリケート。中でもダーマペンやフラクショナルレーザーなど肌表面に“穴を開ける系”の施術をした後は、特に注意が必要です。施術当日〜翌日は、日傘や帽子、マスクなどで紫外線を浴びない「物理的遮光」が基本。多くの施術では24時間以内に皮膚が回復するため、翌々日以降は様子を見ながらマスクを外してもOKです。
また、施術直後はバリア機能が低下しているため、日焼け止めの使用は控えるのがベター。赤みやヒリつきが落ち着いた翌日以降に、少量から再開しましょう。マスクの目的は「紫外線対策」と「見た目カバー」の両方がありますが、医師としては前者が最優先。マスクで肌を隠すことが心理的な安心感にもつながるので、うまく活用するのも◎。擦れやかぶれが気になる場合は、大きめサイズや通気性の良い素材を選んで。ワセリンや保湿バームを仕込むのもいいですが、油性肌の方はニキビに注意が必要です。ダウンタイム中こそ“刺激しない”、“守る”ことを優先して、肌をいたわってあげましょう。
40代の肌悩みに効く!目的別・人気美容医療早わかりガイド
年齢とともに気になってくるシミ、たるみ、毛穴、乾燥…。そろそろ何か始めたいけれど、美容医療ってどれを選べばいいの?そんな声にお応えして、40代が特に受けることの多い人気施術を、悩み別にわかりやすくまとめました。それぞれの施術がどんな効果をもたらすのか、どの程度ダウンタイムがあるのかなど、自分の肌悩みに合った選択肢を見つけるヒントにしてみてください。
シミ治療には・・・
☑Qスイッチレーザー
シミやそばかす、肝斑の治療によく用いられる「Qスイッチレーザー」は、メラニン色素にピンポイントで反応し、シミを徐々に薄くしていきます。肌表面にはほとんどダメージを与えず、比較的ダウンタイムが少ないのが特徴です。ただし、施術後は色素沈着を防ぐために紫外線対策が必須です。
☑ピコレーザー
シミや刺青の除去、肌のトーンアップに用いられる「ピコレーザー」は、超短時間で強力なエネルギーを照射し、メラニン色素を破壊します。従来のレーザーより肌へのダメージが少なく、色素沈着のリスクも低いのが特徴です。ダウンタイムが短いため、忙しい人にもおすすめです。
☑IPL(フォトフェイシャル)
IPL(Intense Pulsed Light)は、シミや赤ら顔、くすみを改善するための光治療です。レーザーよりも穏やかな光を照射するため、肌の奥の「真皮層」に働きかけ、コラーゲンの生成を促します。ダウンタイムがほぼなく、施術後すぐにメイクができるのがメリットです。
たるみ治療には・・・
☑RF(ラジオ波)
たるみやシワの改善に効果がある「RF(ラジオ波)」は、高周波エネルギーを用いて肌の奥深くを温め、コラーゲンやエラスチンの生成を促します。肌を内側から引き締めることで、リフトアップ効果が期待できます。施術後のダウンタイムはほぼなく、日常生活に支障をきたしません。
☑HIFU(ハイフ)
リフトアップ効果が高い「HIFU(ハイフ)」は、高密度焦点式超音波を用いて、肌の深部(SMAS層)に直接アプローチします。外科手術をせずにたるみを改善できるため、フェイスラインの引き締めに人気があります。施術後は軽い腫れや筋肉痛のような感覚が出ることがありますが、数日で落ち着きます。
☑ボトックス
表情ジワの改善や小顔効果を期待できる「ボトックス」は、筋肉の動きを一時的に抑制することでシワを目立たなくします。額や目尻、眉間などに施術されることが多く、ダウンタイムはほぼありません。ただし、施術後はマッサージや激しい運動を避けることが推奨されます。
☑ヒアルロン酸注射
ほうれい線や目の下のくぼみ、唇のボリュームアップなどに使われる「ヒアルロン酸注射」は、肌の内部に直接ヒアルロン酸を注入し、ふっくらとしたハリを与えます。即効性があり、ダウンタイムも少ないですが、内出血や腫れが出ることがあるため、施術後のアイシングや圧迫が大切です。
肌質の改善治療には・・・
☑ニードルRF(ポテンツァ)
「ポテンツァ」は、RF(ラジオ波)とマイクロニードル(極細針)を組み合わせた施術で、肌の奥深くに熱を加えることでコラーゲンの生成を促し、ハリや引き締め効果をもたらします。フェイスラインのリフトアップだけでなく、毛穴の引き締めやニキビ跡改善にも効果が期待できます。施術後は軽い赤みが出ることがありますが、数日で落ち着きます。
☑Co2レーザー
ニキビ跡や傷跡の治療に使われることが多い「Co2レーザー」ですが、肌表面に細かい傷をつけ、コラーゲンを生成させ、凹凸のある跡を改善します。また、深い層に働きかけることでシワやたるみの改善にも効果があります。
☑フラクショナルレーザー
毛穴の開きやニキビ跡、シワの改善に効果的な「フラクショナルレーザー」は、レーザーを微細な点状に照射し、皮膚の再生を促します。肌表面に細かい穴を開けることで、コラーゲンの生成を活性化させ、ハリや弾力を向上させます。施術後は赤みや軽い皮むけが生じることがあります。
☑ダーマペン
ニキビ跡や毛穴の引き締めに効果的な「ダーマペン」は、極細の針で肌に微細な傷をつけ、再生を促す施術です。コラーゲンの生成を活性化し、なめらかな肌へ導きます。施術後は赤みが出ることがありますが、数日で落ち着きます。紫外線対策と保湿ケアが重要です。
☑水光注射
肌の保湿力を高め、ツヤ感をアップさせる「水光注射」は、ヒアルロン酸やビタミンなどの美容成分を細かく注入する施術です。乾燥肌や小じわの改善に効果があり、全体的にみずみずしい肌へ導きます。施術後は小さな針跡が残ることがありますが、数日で目立たなくなります。
〈お問い合わせ先〉
カルテHD お客さまお問い合わせ窓口 コーセー マルホ ファーマ 株式会社 0120-008-873
アクセーヌ お客様のお問合せ 0120-120783
ラ ロッシュ ポゼ お客様相談室 03-6911-8572
おすすめ記事はこちら
▶40代が気になる「目の下のシワ」は改善できる? STORYライターの体験1ヵ月の結果は
▶「首のシワ」が気になる40代ライターが"肌育注射"で改善してみた! 治療施術1ヵ月後の結果は…?
▶40代の「目の下のクマ」は"肌育注射"でどれだけ改善する? 治療施術1ヵ月後の結果は…
撮影/光文社写真室 取材・文/日野 珠希