ちょっとドン引き…「知人のブチギレエピソード」8つ【専門家の意見も】
街中、電車、記者会見…最近、怒っている人多くないですか?読者から寄せられた「身近な人が怒ってた!」エピソードを紹介。さらに、怒りと付き合う方法も、専門家に聞きました!
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身近な人が怒ってた!
【エピソード1】54歳 主婦

夫はすぐカッとなるタイプで、買ったものを店員さんが袋に入れてくれているのに「遅いなー、早くしてよ」と言う。だったら自分で入れたらいいのにといつも思います。
【エピソード2】31歳 会社員
鎌倉の観光スポットに行った時。踏切の中で多くの海外の人たちが止まって撮影していたところを、父が英語で注意をしていて、尊敬しました。
【エピソード3】39歳 自営業
レジでスッと横入りされて驚いていたら、近くにいた若い女性が「後ろにたくさん並ばれていますよ~」と嫌な感じもなく注意してくれて。言われた方も恥ずかしそうに謝ってくださり一件落着。私は感心するばかりでちゃんとお礼も言えず…サラッと立ち去った女性のスマートな対応に、カッコ良い人だなと思いました。
【エピソード4】47歳 会社員
私の父は運転マナーに厳しく、ルール違反の車を見ると、いつも腹を立てています。車内では怒号が飛び交い、とても人様にはお聞かせできない状態です。私は子供の頃から聞いて慣れてしまいましたが、普通の人が聞いたらドン引き間違いなしです…。
【エピソード5】42歳 会社員
5歳の息子が赤信号を渡る人を見て「ダメだよね!」と大きな声で言ったので、見知らぬ人に注意するのは危険なこともあると説明するのが大変でした。息子は間違ってないですが、逆ギレやトラブルに巻き込まれる可能性も怖い世の中…いろいろ教えていかないといけないのだと感じました。
【エピソード6】57歳 会社員
妹が店員さんに必要以上にセールストークを受けていた時に「過剰すぎる接客はお店のプラスになりませんよ」と一喝していました。
【エピソード7】25歳 学生
父がネコパン(猫の形をした食パン)が好きで、取り憑かれていること。数が少ないので、自分の前で売り切れた時に店員さんに怒っていて、嫌でした。
【エピソード8】54歳 会社員
タクシーで違う道を行かれると、途端に怒ったり偉そうな口調になる上司や友人が一定数います。急いでいる時だからイライラするのは分かるけど、その態度に人間の小ささを感じて毎回がっかりします。
こんなエピソード、アンガーマネジメント的にはどうですか?
後悔する怒りではなく「上手に怒る」を目指しましょう
怒りそのものは悪ではありません。人間にとって自然な感情で、嬉しい・楽しい・悲しい・悔しいと同じく誰もが持つもの。物価の高騰や給与が増えないなど社会的な背景に、美ST世代の女性は家族の問題や更年期などストレスも加わり、イライラしやすくなったという声もあります。
「なぜあんなことを言ってしまったんだ」とか「どうしてあの時怒れなかったんだろう」と後悔する怒りは人間関係に悪影響です。でも心や体の安全が脅かされそうになった時に生じる身を守るための防衛感情なので、大事なものが侵害されたり、自尊心が傷つけられて湧き上がったのだと自覚しましょう。
上手に怒ることができたら自分も相手も後悔しません。どう認識し表現するかが重要で、感情を細かく分け俯瞰するのがコツです。下図のように「こうあるべき」という価値観や期待が裏切られた時に発生しますが、誰もが自分の「べき」を持っているので互いの常識の違いが火種になります。まずは自分なりの怒るべきことと怒るべきでないことを分けて考えましょう。
「こう言われて嫌でした」と冷静に伝えられたら後悔しなかったでしょう。この線引きを助けるのがアンガーマネジメントで、怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングです。例えば、イラッときたら6秒待つ。感情の爆発を抑え、余計なトラブルを避けることができます。怒りとうまく付き合えることはより良い人生に繫がるので、ぜひトライしてみてください。
怒りとは?こうある“べき”を破られた時に生じる防衛感情です

「怒るか」「怒らないか」を決めるには、図のように“こうあるべき”の境界線を明確にするとイライラが軽減します。迷った場合は後悔しないのはどちらか?という基準で判断すると◎。
よく聞く“6秒”って?理性が働くまでの時間です

怒りは瞬間的ですが6秒で落ち着いてくる特性が。気持ちが収まる言葉を思い浮かべる、何が嫌か俯瞰する、怒った先の未来を想像するなどでまず待ってみよう。
お話を伺ったのは…

日本アンガーマネジメント協会 代表理事
アドット・コミュニケーション代表取締役。大手企業勤務を経て研修講師に。企業や官公庁で「伝わるコミュニケーション」をテーマに研修・講演を実施。
書籍『アンガーマネジメント大全』(日経ビジネス人文庫)など、多数執筆。
2025年『美ST』4月号掲載
取材/平井ゆみ 画像/PIXTA 再構成/Bravoworks,Inc.
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