堀田茜が「30代になってなんだか気になる…」と感じるタイムリーな話題を、今会いたい識者に直接聞きに行く連載23回目。今回は、俳優・タレント の島崎遥香さんに“物の整理整頓”について話を聞きました。捨てる捨てないの判断基準に納得です！

島崎さんはお家にゴミ箱がないと聞きましたが、本当ですか

今月のゲストは…俳優・タレント 島崎遥香さん

【今月の茜のモヤモヤ案件】
いらない物を捨てるのが大好き！同じく物の整理整頓がお好きだという島崎遥香さんにお話を伺いましたが、物を減らすとどんないいことがあると思いますか？大量消費の時代なので、少ない物で生活することの良さをいっしょに考えたいです。

「物を捨てると頭の中が整理されて気持ちが晴れる」（茜）

茜：私、家の中にいらない物がないかを常にパトロールして歩くほどに捨てることが好きで。視界に入る物すべて、いるかいらないかの目で見てるんですけど、島崎さんはどうですか？
島崎：すごくわかります。いらない物があるとモヤモヤしますよね。私も週1はあらゆる収納の中を見て、捨てられる物はないか探してます。私、実家が物だらけだったんですよ。
茜：え！同じです。
島崎：だから一人暮らししたら絶対にホテルみたいに何もない部屋にすると決めていたので今に至ります。
茜：物を捨てる／捨てないで親と喧嘩になりませんでした？実家、爪切りが5個くらいあったり、ホテルから持って帰ってきたアメニティの歯ブラシがたくさんあったり、いつ使うのか謎な物が山ほどありました。
島崎：ほんとそう！不思議ですよね。はさみやペンも一体何個あっただろう（笑）。実家に帰ったとき、母がいない間に勝手にあれこれ捨てたらめっちゃ怒られたこともあります。
茜：物を捨てられないって、不安の穴埋めだったりする気もしていて。仕事、恋愛、将来のことからくる精神的不安が物への執着になっているのかもと思ってて。島崎さんはそういう不安な気持ちはありますか？
島崎：私は過去への執着がないし、未来への恐怖もないです。何かがダメになっても「私は運がいいから大丈夫」と変な自信があって。アイドルになれたのも運が良かったからなので、何事もなんとかなるし、なんとかするじゃないですか。
茜：島崎さん、今を生きてる方ですね。かわいらしい人だと思ってたんですけど、すごくカッコいい…！
島崎：いえいえ、実際は不安とか辛いときもたくさんありますけどね。でも物を捨てると気持ちの整理になる。物って思い出とセットですけど、思い出を減らしていくことでも、すっきりいられる気がして。
茜：物の存在って精神面に関わりますよね。私も捨てると頭の中が整理されると感じるし、気持ちが晴れる。
島崎：そうですね。私はリセット癖があるので、連絡先の整理もできちゃいます（笑）。この号が出る頃はちょうど大掃除時期だし、読者のみなさんにもおすすめしたい。
茜：「この人から連絡きちゃうかも」と心配にならないですか？
島崎：うーん、「あけましておめでとう」を言いたいか言いたくないかを考えてみてはどうでしょう。年末年始のご挨拶って「今年（来年）もよろしく」のセリフがセットになりますよね。よろしくしたくなければもういいやってできるだろうから、躊躇なく消去できると思います（笑）！

物の多さは心のモヤモヤ。連絡先や写真フォルダの整理も得意です！

「好きな人たちに見られて恥ずかしい物は捨てる。そう決めれば捨てる／捨てないを判断しやすい」（島崎）

茜：物を捨てる／捨てないの判断基準はどうしてますか？
島崎：たとえば少し色褪せたり毛玉ができてる服で悩んだら「自分の好きな人たちに見られて恥ずかしくない物かどうか」で考えるのが一番いいと思ってます。
茜：すごくわかります。それと私は「もうときめかないけど捨てる決意はまだできない物を入れるボックス」があって、ボックスがいっぱいになったら入ってる物を見返して、捨てる／捨てないを決めてます。あとは、整理整頓した後のベストな状態の棚を全部写真に撮って、それを見返すのが好きで（笑）。自分の持ち物すべてを把握して管理したいんですよ。「あーそういえばこれあったな」ってなるのが嫌。
島崎：調味料とか特に嫌ですね。
茜：そうそう。文房具とかもそうだし、服も「似たようなのあったな」ってなると無駄じゃないですか。島崎さん、ファッションもお好きですよね。服の管理はどうしてますか？
島崎：無駄を増やしたくない分、簡単には捨てられない渾身のお気に入りと、買うのに勇気がいる高価な物を思い切って買います。細々と手頃な値段の服を買っても、積み重ねれば結局大金じゃないですか。それなら長く使えて厳選した物がいいという考え。服だけじゃなくて身の回りの物もだいたいそうです。そういう物だと、いざいらなくなったら多少いい金額で売ることもできるし。
茜：もしかして貯金もお好きですか？
島崎：前は好きだったんですけど、千万単位の遺産を残して亡くなる方が多いと知ってから「私が労働して稼いだお金だから絶対に使い切りたい」と思って生きてて（笑）。なので貯金優先よりも、簡単に捨てられない高価な服、家具になってます。
茜：ゴミ箱が家にないというのは、本当ですか？
島崎：本当です。ゴミ箱の見栄えが好きじゃないし、ゴミ自体もなるべくその日のうちに捨てるので…。袋に入れて、犬の散歩のときに必ず捨てるのが日課。ただときどき捨てちゃいけない物まで無意識に捨ててるので、気をつけないと（笑）。あとは、大事なことが書いてある紙は写真に撮って保存するようにはしてます。
茜：写真データが残るのはいいんですか？
島崎：いえ…不要になったらすぐ消すし、仕事関連の写真もSNSにアップしたらすぐ消したいです。写真を見返すことってあんまりないなって。
茜：記憶に残すタイプですか？
島崎：いや…友達や後輩たちにも「何も覚えてないよね」ってよく言われてます。でも、この生き方で困ったことが今のところないし、すっきり生きるほうが大事だから、これからもきっとこんな感じだと思います。
茜：記憶も捨ててますね（笑）。今日私と会った記憶はぜひ消さないでいただけたらうれしいです…！
島崎：それは大丈夫です（笑）！

＼茜の取材ノート／

「物を捨てたい症候群」仲間で、実家が物だらけだったことも同じで、お話ししていてとても楽しかったです。今YouTubeなど見ているとマキシマリストの方も多く、物を買って消費することがエンタメと考えられがちですが、私たちはその対極。少ない物で暮らすことも楽しいし、エコにも繋がるので、ぜひ選択肢のひとつに入れてみてもらえたらうれしいです。私はまだゴミ箱をなくすまでのレベルにはなれそうにないですが（笑）！

［堀田茜さん衣装］カーディガン￥14,000（COS／COS 青山店）ブラウス￥25,300（ダブルスタンダードクロージング／フィルム）パンツ￥37,400（クチュールドアダム／ホワイトオフィス）イヤリング￥25,300ブレスレット￥4,860（ともにアビステ）
［島崎さん衣装］トップス￥6,600〈musubore〉中に着たブラウス￥14,300〈PERNA〉スカート￥6,930〈Libra Cue〉（すべてアンティローザ）イヤリング￥4,900（AMOE／ロードス）

撮影／杉本大希　スタイリング／大野由加里［堀田さん分］、黒瀬結以［島崎さん分］　ヘアメイク／小原愛奈　取材／野田春香　編集／小林麻衣子　再構成／Bravoworks,Inc.
※CLASSY.2025年2月号「堀田茜のほったらかしにしたらアカン！」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。