SHELLYさん「子どもと遊ぶのが苦手だけど、罪悪感は手放しました」
※このコラムはVERY2025年1月号(2024年12月6日発売)に掲載されたものです。
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最近、まわりのパパ友で仕事を辞めて、転職に向けて一旦リセットする人が続出しています。なぜと聞くと、「子どもと一緒にいる時間を優先したいから」と。最近、リモートワークが減ってきて巨大IT系企業ですら出社が奨励されるようになりました。GPSみたいなものを持たされて、本当に会社に行ったかどうか確認している場合もあると聞きます。その中で、次の仕事を探して会社を移ったり、そうして一回辞めてみるか、という決断をされていたりも。しかも優秀な方ほど、な気がしませんか?柔軟に人生を組み立てられるのはいいことかもしれないですが、社会的には大きな損失です。
雇う側も、もっとみんなが無理なく働ける環境を作らないとこれからは生き残っていけないはず。先輩が残っているから帰れないとか、付き合いの飲み会がたくさんあるような企業はもう選ばれないのではないかと思ってしまいます。子育てしながらの仕事は、もうママたちだけでなくパパも悩んでいる、ということだと思います。もっとファミリーフレンドリーな働き方に変えていく必要があるんじゃないかな。育休や時短の制度も、男女ともに取りやすくなっていけばいいですよね。そうして育休を取ったりして、できるだけ0カ月の頃から子どもと関わると、パパもママも同じレベルで育児をスタートできるものだなと実感しています。
ただし、性別で切り分けたいわけでは決してないのですが、得意不得意はあるなとも。例えば、パートナーは子どもと遊ぶのが得意だけど私は苦手です。子どもとダイナミックに遊んでいる時に愛情ホルモンのオキシトシンが出る人もいれば、抱きしめたりなだめたりする時に出る人もいる、という記事を以前読んだことがあって。個人差が大いにあるということで、私はそれを読んだ時にすごくしっくりきました。私にとって、子どもと遊ぶことはやらなければいけない「仕事」(笑)。でもうちのパートナーは楽しんでできるし、本気で遊んでいる。子どもとおままごとをし続けるのは正直面白くないという人もいると思いますが、すごく共感してしまいます。私も遊び始めだけ少し頑張って、あとは見守りながらコーヒーを飲む方が好き(笑)。遊ぶことを楽しめていない自分に罪悪感を持つこともありましたが、もうそれも手放しました。だって、他はみんなすごく頑張ってるじゃないですか。
日々の名前の付かないお世話の他に、予防接種の予定を組み立てたり、習い事を調べて体験に連れて行ったり、学校を調べたり、季節の変わり目に衣替えをするというひとつとっても、すごく細かいことを私たちはやっています。「この服は全然着なかったから多分好きじゃないんだな、来年はこういうのは買わないようにしよう」「同じ110cmでも微妙に小さくてもう入らないからこっちだけ捨てよう」「次のシーズンまでこれはここにしまっておこう」とか。無意識にいろんなことを頑張っていて、日々脳内を圧迫されているんですよね。そういう細かいことは、シッターさんにもパートナーにも共有しづらく、結局自分が管理した方が早いとなってしまいます。だからというと飛躍して聞こえるかもしれませんが、公園で一緒に遊ぶのが面白くなくても罪悪感を覚えるのはナンセンス!日々細かな調整ややりくりに脳内のキャパを開け渡している皆さん、罪悪感を覚えそうになってしまったら私のつぶやきを思い出して、気持ちを軽くしてくださいね。
家族でマザー牧場へ!動物大好きな長女はグイグイ、次女はちょっとビビりながら、三女はお姉ちゃん達に助けてもらいながらふれあいを楽しみました。
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撮影:須藤敬一 取材・文:有馬美穂 編集:中台麻理恵
*VERY2025年1月号「シェリーの「これってママギャップ?」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。